浜松科学館 みらいーら

浜松科学館自然観察園は地域の方々のお散歩ルート。歩道は端から端まで105歩。普通に歩け…

浜松科学館 みらいーら

浜松科学館自然観察園は地域の方々のお散歩ルート。歩道は端から端まで105歩。普通に歩けば1分足らずで通過してしまいます。 その1歩1歩にもたくさんの生き物がいて、関わり合い、科学的な事象が起こっています。「小さな森での小さな出会い」を少しずつお届けします。

マガジン

  • 浜松ミクロ散歩

    「浜松のことをもっとよく知りたい!」 好奇心旺盛なスタッフが浜松科学館を飛び出して、浜松各地を訪問。 訪問先で出会った方々とふれあい、こだわりの商品などを科学館にある電子顕微鏡で観察して、ミクロから浜松を探っていく企画です。

  • 105歩で生き物観察

    浜松科学館自然観察園は地域の方々のお散歩ルート。歩道は端から端まで105歩。普通に歩けば1分足らずで通過してしまいます。 その1歩1歩にもたくさんの生き物がいて、関わり合い、科学的な事象が起こっています。「小さな森での小さな出会い」を少しずつお届けします。

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記事一覧

複数枚に見えるけれど、実は1枚な葉っぱの話

前回は葉の鋸歯の有無に着目して、クスノキとコナラの光合成の戦略を見てきました。 今回は、秋に美しく紅葉するイロハカエデ、ナンテンの葉も並べて一緒に比較してみまし…

「ギザギザ」と「ツルン」、葉っぱの形を観察してみた

今年の夏は特に暑かったですね! 浜松市は日本の歴代最高気温に並ぶ「41.1℃」を記録し、話題になりました。 さて、太陽光が降り注ぐ中、植物たちはその光を葉で受け止め…

この枝を切り落とした犯人は誰?

前回の記事で、「小さな森での小さな出会い」という言葉を挙げました。 しかし、いきなり生き物と出会えと言われても、どこをどう探せばいいのか困ってしまうと思います。 …

端から端まで「105歩」の自然観察園で、生き物観察をしてみます。

前回は筆者の自己紹介をさせていただきました。 今回はnoteの舞台となる浜松科学館自然観察園をご紹介します。 西には高さ213 mのアクトタワーがそびえ立ち、北の東海道…

生き物が大好きな科学館スタッフの自己紹介

私、浜松科学館の小粥(おがい)と申します。 このnoteを始める前に、少しだけ自己紹介をさせてください m(_ _)m ↓ 静岡県浜松市生まれ。 幼少期:双眼鏡を片手にバード…

複数枚に見えるけれど、実は1枚な葉っぱの話

複数枚に見えるけれど、実は1枚な葉っぱの話

前回は葉の鋸歯の有無に着目して、クスノキとコナラの光合成の戦略を見てきました。
今回は、秋に美しく紅葉するイロハカエデ、ナンテンの葉も並べて一緒に比較してみましょう。

それぞれの葉を「1枚ずつ」並べましたのでご覧ください。

ん?何かおかしいですか?
おそらくナンテンの葉に違和感があると思います。

葉を1枚ずつ並べたはずですが、たくさんの葉が付いているように見えます。
実は間違いではなく、これ

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「ギザギザ」と「ツルン」、葉っぱの形を観察してみた

「ギザギザ」と「ツルン」、葉っぱの形を観察してみた

今年の夏は特に暑かったですね!
浜松市は日本の歴代最高気温に並ぶ「41.1℃」を記録し、話題になりました。

さて、太陽光が降り注ぐ中、植物たちはその光を葉で受け止めて、「光合成」しています。
光合成とは光エネルギーを利用して、水と葉から取り込む空気中の二酸化炭素を材料に炭水化物(食べ物)を作ること。

この強い日差しも、植物にとっては無くてはならない資源なのですね。

さて、今回は光合成のメイン

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この枝を切り落とした犯人は誰?

この枝を切り落とした犯人は誰?

前回の記事で、「小さな森での小さな出会い」という言葉を挙げました。
しかし、いきなり生き物と出会えと言われても、どこをどう探せばいいのか困ってしまうと思います。
今回は「小さな出会い」に出会うコツをご紹介します。

今の時期、自然観察園の歩道にはたくさんの枝が落ちています。
拾い上げて見てみると、どの枝も青々とした葉と、ドングリが付いていました。
葉やドングリの形から、コナラの枝と分かりました。

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端から端まで「105歩」の自然観察園で、生き物観察をしてみます。

端から端まで「105歩」の自然観察園で、生き物観察をしてみます。

前回は筆者の自己紹介をさせていただきました。

今回はnoteの舞台となる浜松科学館自然観察園をご紹介します。

西には高さ213 mのアクトタワーがそびえ立ち、北の東海道本線では絶えず新幹線が行き来しています。そんな政令指定都市のど真ん中。浜松科学館の南にある小さな森、そこが自然観察園です。

園内には、約30年前から浜松周辺に自生する樹が植栽され、面積は小さいながらも遠州地域の植生が再現されて

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生き物が大好きな科学館スタッフの自己紹介

生き物が大好きな科学館スタッフの自己紹介

私、浜松科学館の小粥(おがい)と申します。
このnoteを始める前に、少しだけ自己紹介をさせてください m(_ _)m ↓

静岡県浜松市生まれ。
幼少期:双眼鏡を片手にバードウォッチング
小中校:釣り用のたも網で昆虫採集
高校:絵をかじる
大学・大学院:生態学を専攻、昆虫の景観生態学で理学博士を取得
卒業後:山梨県の昆虫館で数年間生き物博士として活動
現在:生まれ故郷に戻り、浜松科学館で勤務中

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